2023年9月28日に秋田北高の第5回目の授業を実施しました.生徒の前で講義をするのはこれが最後の予定です.
前回とったデータ(太陽光発電を模したシステムで,太陽を追尾した場合とそうでない場合の発電量を表す時系列データ)を分析するのが今回の目標です.Googleスプレッドシートを用いて,それぞれの発電量(データの総和)を計算し,追尾した場合の発電量が追尾しなかった場合の発電量の何倍になるか計算します.結果はスプレッドシートで共有し,みんなのデータを比較しました.追尾するプログラムは各生徒が試行錯誤して作るので,データにはばらつきがあります.お互いのデータを共有することで一番うまく追尾したプログラムがどんなプログラムか調べることができますし,データのばらつきについても調べることができます.データのばらつきを視覚的に確認するために,最大値,最小値,四分位数などを計算し,箱ひげ図を描く方法を紹介しました.今回はデータがうまく取れなかった生徒もおり,十分な分析ができませんでしたが,データがとれていれば,追尾しなかった場合のデータはデータのばらつきが少なく,追尾した場合はばらつきが多いことが箱ひげ図からわかります.
この授業は,秋田北高に今年度から設置されたデジタル探究コースの授業のため,「デジタル機器やデータを用いて,よりよい社会に築けるようになってほしい」とか,「micro:bitやパソコンを駆使してデータをとって,データをもとに議論をすることを学んでほしい」という思いがありました.うまく伝えられたか心配でしたが,授業終了後のアンケートの「今回の学習活動でわかったことをなるべく具体的に書いてください」という質問に対して,「マイクロビットを通して、プログラミングの仕方から、その活用方法まで、自主的に考え、理解することができた。」や「私達の向き合い方によって、情報技術の可能性は無限に広がること。」といった意見があり,十分に学習の意図が伝わったと感じました.
この先,秋田北高のデジタル探究の学習は,生徒たちが自分の観点で探究のテーマをたて,探究を進めていく形で進んでいきますが,この部分でもお手伝いできればうれしいなと思っております.(廣田)