新入生に送ったメッセージ

小学校でプログラミング教育が本格実施される2020年度を迎え,いよいよというタイミングでしたが,新型コロナウイルスの流行により,それどころではないという状況になってしまったと感じます.本研究会の活動は講演会を開催することが中心でしたが,対面で実施する講演会は自粛せざるを得ない状況です.今後しばらくの間はオンラインで活動できることを検討していきたいと思っています.

さて,筆者が勤務する大学(秋田県立大学)も新型コロナウイルスの影響で,入学式の中止し授業開始を延期しています.延期の影響で,新入生には空白の時間が生じてしまう可能性がありますが,それはもったいないので,筆者が所属する情報工学科では自宅にいる新入生にメッセージを送ろうという活動を実施しました.筆者も学科の学生の学業について支援する教務委員という立場で,新入生にメッセージを送りました.このメッセージは情報工学科の学生に対してのみ意味があるものではありませんので,ぜひお読みいただければと思います.(廣田千明)


情報工学科の新入生の皆さんへ

新入生の皆さん,ご入学おめでとうございます.

情報工学科の教務委員をしています廣田千明と申します.
どうぞよろしくお願いいたします.
教務委員会は,教育に関わること(カリキュラムのことや授業のこと)を検討したり,決定する委員会です.その委員である私は,皆さんの学業面のサポートをさせていただきます.

皆さんはSociety5.0という言葉を聞いたことがありますか?
人間社会は,狩猟社会(Society1.0),農耕社会(2.0),工業社会(3.0),情報社会(4.0)を経て,新たな社会Society5.0に向かっていると言われています.Society5.0ではモノのインターネット(IoT)の技術により現実の世界とバーチャルな世界が融合することにより,物事の考え方の根本が大きく変化します.
なんて言われても,これだけじゃ,Society5.0がなんなのかわからないですよね?このメールの最後にSociety5.0以外にも検索するとよいと思われるキーワードをいくつか挙げますので,ぜひ調べてみてください.

さて,そんな社会を迎えるにあたって,皆さんにとって大事なことはなにかというと,社会が変化するため,これからの社会で活躍していくためにはこれまでとは違った能力が必要となることです.それらは,21世紀型スキルと言われたり,マイクロソフトの6C(Future-Ready skills)と言われたりしています.その中身は,人と議論したり,協力する力や創造性,論理的な思考力などで,いろいろな能力が必要だと言われています.ぜひ,これらも検索して,調べてみてください.

これらのスキルを身につけていく上で重要だと思うことは,本(教科書)をしっかり読める力をもっていることだと思っています.本なんて読まなくても動画をみればいいじゃないと思うかもしれませんが,まだまだ動画になっていない情報が多いですし,動画をみて情報を得るより,本を読む方が短時間で情報が得られます.
皆さんは普段どれくらい本を読んでいますか?短い時間でもよいので,ぜひ本を読む習慣を身につけて欲しいと思っています.

検索するとよいキーワード
Society5.0,IoT,21世紀型スキル,Future-Ready skills